当院の眼科について
目に症状が現れていたり、見え方に問題があったりする時に診る診療科です。当院では、大学病院や他院眼科クリニック院長を務めて来た経験豊富な院長が全ての診療を担当させて頂きます。目の痛みや異物感、かゆみ、充血、ドライアイ、視力低下をはじめ、小さい点が複数見える飛蚊症や視野欠損、視界が眩しい、見え方の異常、まぶたの痛み・腫れ・かゆみなどの治療に対応しておりますので、目または目の周りに何か異常がありましたら、お気軽にご相談ください。
目や視力に異常があると、日常生活を送る上で大きな支障をきたしてしまいます。早期発見・早期治療が重要な眼科疾患もありますので、目のことでお悩みでしたらご相談ください。
なお、当院で検査や診察を受けていただいた結果、より精密な検査や治療や入院が必要になった際は、当院と連携している高度医療機関へ紹介します。紹介先の医療機関で、必要な検査や治療を受けていただきます。
当院で対応している主な検査
- 視力検査
- 斜視検査
- 眼底写真
- 光干渉断層計(OCT)
- 眼圧検査
- 視野検査
- 色覚検査
こんな症状がある場合にはご相談ください
- 目が乾く、かゆい
- 最近、視界が暗く感じるようになった
- 目が充血している
- 急激な視力の低下
- 黒目が白く濁っている
- 目が疲れて頭痛、肩こりも起きている
- 目やにが増えた
- 黒い点や透明なものが視界にたくさん浮かんでいる
- 眩しさを強く感じやすくなった
- 涙が異常に出る
- 目の奥が痛い
- 目に何かが入ってしまった
など
40歳を超えたら眼科検診を受けましょう
初期症状がほとんど現れないまま徐々に進行していき、かなり進行してから大幅な視力低下や視野狭窄などを引き起こす眼科疾患もあります。中でも、患者数の多い白内障や緑内障は、年を重ねて症状に気付いてから発見される傾向が強いです。しかし、発症自体は早くからあって、自覚していないまま徐々に進行しているのです。
特に緑内障は、日本の中途失明の原因第1位になっている疾患です。放置すると失明するリスクがあり、進行したことで失われた視野を元に戻すことは現代の医療でもできません。ただし、初期のうちに発見して進行を防ぐことで、視力を保つことができます。自覚症状がない段階から、定期的に眼科検診を受けることが大切です。
緑内障や白内障などの眼科疾患は、40歳を超えてから発症するリスクが高くなります。当院では40歳を超えた方に、無症状でも眼科検診を受けるよう推奨しています。
よくある疾患
ドライアイ
涙は目の表面をおおって守る役割だけではなく、酸素や栄養素を届ける役割も担っています。ドライアイとは、涙が均等に行きわたらなくなることで目の表面が乾いてしまい、眼精疲労や不快感を引き起こす状態です。ドライアイになると目が傷つきやすくなるため、目の痛みを伴うこともあります。
適切な治療を受けずにいると、悪化する恐れがあります。
原因
涙の分泌量が減る、もしくは涙の質が悪くなることで、涙が均等に行きわたらなくなり目の乾燥を引き起こします。通常、涙はまばたきの刺激によって分泌され、目の隅々まで広がります。そのため、まばたきの回数が減少すると目の乾燥が起こりやすくなります。特に、パソコンやスマートフォンの画面を見ることに集中すると、まばたきの回数が減ってしまいやすくなります。また、エアコンも湿度を低下させるため、ドライアイを引き起こす要因になります。加えて、高齢になると涙の分泌量や質が変化するため、ドライアイを引き起こしやすくなります。しかし、近年は高齢者だけではなく、ドライアイで悩む子どもも少なくありません。
よくある原因
- パソコンやスマートフォンなどの長時間使用
- 他疾患(シェーグレン症候群など)
- エアコンなどによる湿度低下
- 加齢
- ストレス
- コンタクトレンズの装着
治療
点眼
涙の分泌を促すものや、目の表面の水分を保ちやすくするもの、目に水分補給させるものなど、様々な種類の点眼薬があります。高粘度で水分保持に期待できるヒアルロン酸が配合されたものや、傷ついた目の粘膜を修復させるものなど、患者様に合ったものを選択して処方しています。
ドラッグストアでも目薬を買うことはできますが、製品によっては防腐剤が含まれているものもあります。防腐剤によって目が傷つきやすくなってしまう可能性もあるため、医師が処方した点眼薬を使用するようにしましょう。
涙点プラグ
「涙点プラグ」という小さな栓みたいなものを、涙が排出される涙点へ挿入し、一時的に涙点を塞ぐことで涙の量を増やす治療法です。外来で受けることができ、かつ点眼麻酔を使ってから挿入するため、治療中に痛みは伴いません。また、専用器具を用いて挿入するため、5分程度で治療が終わります。
対処法
画面を長時間見続けることを控える
パソコンやスマートフォンを操作する時は、画面から40cm以上目を離して見てください。また、モニター画面は「目線より下の位置」にするのを心がけましょう。
目を休ませる
パソコンを使った仕事をしている方は、できる限り「30分に1回」を目安に目を休ませましょう。目の疲れを感じる時は、まぶたに蒸しタオルをかけて温めることもお勧めします。
まばたきの回数を意識して増やす
まばたきの回数を意識して増やすようにして、涙の分泌量を促しましょう。
眼精疲労
目を使い続けたことで目の疲れがどんどん溜まっていき、睡眠や休息をとっても解消できなくなってしまう状態です。目の痛みや視界のかすみ、眩しさを強く感じる、充血などの症状をはじめ、頭痛や肩こり、首の痛み、吐き気、めまいなども起こるケースもあります。
原因
眼鏡やコンタクトレンズの度数が合っていないことや、パソコン・スマートフォンを長時間使うことをきっかけに、発症する傾向が強いです。目は近距離にあるものに焦点を合わせるときに、筋肉を緊張させます。パソコン・スマートフォンを操作するには、近距離で焦点を合わせる必要があるため、操作している間は焦点を合わせようと筋肉が緊張し続けます。そのため、目の疲れが溜まりやすくなります。
また、ストレスが原因で起こるケースや、高血圧や糖尿病、脳神経疾患などの症状として現れるケースもあります。
治療
何らかの疾患が原因で起きている場合は、その疾患の治療を行う必要があります。また、眼鏡やコンタクトレンズが合っていない場合は、患者様に合ったものを作り直すことをお勧めしています。
目の使いすぎによって起きている場合は、点眼薬などを処方します。また、目を使いすぎている生活を見直すことも大切です。パソコンやスマートフォンの長時間使用が原因になっている場合は、画面の位置や休憩を入れるタイミング、休憩の内容などを見直し、改善を目指します。特にパソコンの場合は、椅子やデスクの高さ、ディスプレイの角度、窓や照明の映り込みなどを見直すだけでも、目の疲れ方がかなり軽減できます。
当院では、パソコン周りの環境について具体的なアドバイスも提案していきますので、お気軽にご相談ください。
VDT症候群(IT眼症・テクノストレス眼症)
パソコンやスマートフォン、タブレットなどの長時間使用が原因で、目や身体、精神に影響を及ぼす状態です。眼精疲労やドライアイ、近視、手のしびれ、不安、イライラ、睡眠障害など、あらゆる症状がみられます。
原因
パソコンやスマートフォン、タブレットなどの画面を長時間見続ける行為は、目を酷使するだけではなく、同じ姿勢を長時間続けるため全身の血流が滞ってしまうため、筋肉の疲れも溜まりやすくなります。また、就寝前にスマートフォンなどを操作すると、脳を覚醒させる物質が分泌されるだけではなく、光の刺激によって睡眠を促すホルモンの分泌が抑制されるため、睡眠の質が悪くなってしまいます。
治療
眼鏡やコンタクトレンズの度数が合っているかによって、目の疲れは大幅に変わります。特に、パソコンやスマートフォン、タブレットを操作する時は、それに合わせて処方した眼鏡やコンタクトレンズを装着することをお勧めします。また、目の症状を抑えるための点眼薬や、筋肉の緊張を落ち着かせる内服薬なども、必要に応じて処方していきます。
デスクやデスクライト、モニターの位置といった環境を見直したり、寝る前の操作を控えて目を休ませたり、こまめにストレッチしたりするなど、生活習慣の改善も欠かせません。
飛蚊症
実際にはないはずの黒い点や透明なものが、視界に浮いているように見える状態です。晴れている時の空など、背景が無地で明るい場所を見た時に自覚しやすい傾向があります。見る場所を変えると黒い点なども視線に合わせてついてきたり、点がゆっくり沈んでいくように見えたりします。浮いているものの形や大きさ、数は人によって異なります。
高齢者に多くみられますが、若年層でも発症します。特に治療する必要のない飛蚊症もありますが、中には失明に至るほどの眼疾患の前兆として起こる飛蚊症もあります。そのため、心配な場合は医師へ相談することを推奨します。特に、急に浮遊物の数が多くなった場合は、できるだけ速やかに受診してください。
原因
「生理的飛蚊症」と、眼科疾患などによって生じる「病的飛蚊症」の二つに分かれます。生理的飛蚊症は加齢などによって発症するもので、特に心配する必要はありません。しかし病的飛蚊症の場合は、放置すると急激な視力低下や失明を引き起こす恐れがあるため、速やかに受診することが不可欠です。病的飛蚊症を起こす疾患は主に、網膜が剥がれる網膜剥離、網膜に穴ができる網膜裂孔、硝子体出血(眼球内の出血によって血液が溜まってしまう疾患)などがあります。
治療
生理的飛蚊症の場合、特に治療する必要はありません。眼科疾患による病的飛蚊症の場合は放置してしまうと、大幅な視力低下や失明が急に起こる危険性があるため、適切な治療を早めに受けなければなりません。原因となる疾患や状態によって治療内容は異なり、手術が必要になるケースもあります。入院が必要だと医師が判断した際は、当院と連携している高度医療機関へご紹介し、そこで適切な治療を受けていただくようにしています。